教室の風景・がんばれ留学1年生!
引越しはただでさえ煩わしいものだが、それが「外国へ」となると、”煩わしい”ぐらいの話ではすまないだろう。が、この季節、おそらく今この瞬間にも、関西空港や神戸港では、右も左もわからぬ留学生たちが、お迎えの姿を求めてカバンを手にさまよい、あるいは一人でバス乗り場を探しているのである。
たいがい迎えには日本で保証人となる彼らの身内が駆けつけるのだが、諸事情でそれができない時には日本語学校の担当者が彼らを収容に向かう。そして学校で書類のコピーをとり、手配していたアパートへ連れて行く段取りだ。
故国では透かし彫りの施された漆塗りのツイタテとか大理石張りのバスルームとかに慣れ親しんできた「一人っ子」も、”台所は共同の六畳一間”で日本の新生活のスタートを切ることも珍しくないのだ。
ところで、三日も前から到着時間を確認しておきながら、当日イキナリ予定がくつがえされる、ということが頻々として起こるのも、また不思議なほどである。
「えっ、もういるんですか!で、どこにいるんですか?」
このような叫びが、この季節しばしばお迎え担当の先生の口から発せられる。
「えっ、そちらのお宅に連れて帰った?って、大家さんに部屋空けて待ってもらってるんですけど?えっ、今日はもうこちらに来れない?いや、帰りがけにご挨拶に伺うってお約束して・・・えっ、ちょっとー!」
担当者じゃなくてよかった、と思う一瞬である。
「先生ー、○○さん来てますよー」
「あっ、連絡あった?空港?」
「いや、玄関に」
空港から学校にわき目もふらずやって来て(一人でよく来れた!)、来客用革ソファに授業が終わるまで3時間座り続けていた学生もいた。それは、ことばがわからなければ電話もかけにくかろうが・・・。
「あっ、お帰りなさい。お迎えご苦労様でした」
「いやー、学生はすぐつかまえられたけど、あの荷物、大変やったわー。腰イワしそうやったわー」
「服とか参考書とかですか」
「いや、米。20kぐらい持ってきよった」
彼女(学生)が一人でそれをどうやって山東省の実家から神戸港の駐車場にまで運び得たのか、知る由もない。が、先生の腰痛をヨソに「どこも同じだなあ」と職員室はしばしほのぼのとしたものに包まれるのだった。
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コメント
引っ越しご苦労様 うちもマンションをしていますが、外国の人を大切にしています
投稿: ままねこ | 2005/03/30 13:32
コメントありがとうございます。外国人を受け入れてくださる大家さんはまだ少ないですが、優しい方が多いですね。日本語の会話の練習相手から引ったくり被害の警察への届出まで、当校もよくお世話になりました。何かと大変なことも多いでしょうが、これからも彼らへの暖かい御支援よろしくお願いします。
投稿: >ままねこ様 | 2005/03/30 19:58